旅のカタチ。

2019年に滞在したチェコでの生活について書いていきます。観光や留学、チェコで出会った人々について記録します!8月からは渡米予定です(*'▽')

人骨でできた聖堂!?クトナーホラに行った話!

こんにちは!閲覧ありがとうございます。

外は大分温かくなってきて夏もすぐそこ!みたいな陽気なのに、先般の緊急事態宣言もあり一層世の中がピリピリしてきましたね。私も仕事以外では外出しないようにしています。車の中に除菌スプレーと除菌シートを常備して、車内を除菌しまくりながらでかけています、、、。みなさんもどうかどうかお気を付けください!

 

 

さて、世の中はそんな感じでちょっと暗い雰囲気漂っていますが、これを乗り越えれば明るい未来しかない!ってことで次の旅の計画を立てましょうや!たとえば、チェコとかね!(推し)ちゃんと真面目に語っております!笑

そしてそのチェコ共和国には、本物の人骨を使って内装が作られたなんとも不思議でインパクトの強い聖堂のある街があるのです。

 

 

歴史が眠るクトナーホラのセドレツ地区

 

チェコ、中央ボヘミア州東部にある小さな街、クトナーホラです。

チェコのガイドブックを読んだことがある方はもしかしたらご存知かもしれないですね。

クトナーホラはプラハからチェコ鉄道で片道約50分。(アクセスは最後のほうに記載しています)その近さもあって日帰り旅行の行き先として大変人気な街です。

ですが、多くの人がクトナーホラへ足を運ぶ理由、それは近さだけではないのです。

 

 

 

人骨で装飾された4万人が眠る聖堂

Kostnice Sedlec (コストニツェ・セドレツ)とはセドレツ納骨堂のことです。

この納骨堂は、クトナーホラのセドレツ地区にある全聖人教会の地下にあります。

そしてこのセドレツ納骨堂が、多くの人がクトナーホラに吸い寄せられるかのように集まる理由なんです。

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教会に入る前の入り口で見つけた骸骨のマーク。これを目にしたらいよいよ納骨堂です。

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これが、クトナーホラにあるセドレツ納骨堂の内部です。ここにある人骨はレプリカなんかではなく、全て本物。つまり、かつては私達と同じように息をして、生活をして、様々な人生を送っていた人々なのです。

 

ここに眠る人々は、かつてのフス戦争により亡くなった人々、ヨーロッパで流行した伝染病で亡くなった人々などです。約4万人の命がここに眠り、彼らの人骨は、イタリア系チェコ人である木彫家・リントにより納骨堂の内装に使われました。

 

本物の人骨でできた聖堂。そのインパクトあるキャッチフレーズと、人骨を装飾にしたという何ともクレイジーな発想から人々が人目見ようと集まるのです。

 

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こちらは納骨堂に入って奥の左にあるシュヴァルツェンベルク家の紋章です。この納骨堂の内装は、シュヴァルツェンベルク家の命令によってなされたものでした。

なぜ、内装に人骨を使うことにしたのかは私の調べではわかりませんでした、、、(+o+)。

 

骨ばっかりでちょっと怖いかもしれないんですけれど、火葬文化の日本では絶対に見られないこの光景がとても神秘的に見えて、一瞬で魅了されてしまいました、、、。

 

 

不気味であるからこそ美しい?

この納骨堂の中には写真に納まりきらないくらいの骨が収められていてすべて本物です。それぞれの骨たちが表すのは非常な戦争の爪痕なのか、見えない敵と戦う恐怖なのか、、、。

 

この映像はチェコシュルレアリストであるヤン・シュヴァンクマイエルによる短編映像です。映し出されているのはセドレツ納骨堂。聞こえてくる声は観光ガイドさんのようです。

芸術として扱うにはナンセンス、と考える方もいらっしゃるでしょうけれど、そんな方こそ是非訪れてほしいです。

こっからめちゃめちゃ素人の個人的主観です。

シュヴァンクマイエルはセドレツ納骨堂に眠る人々の骨から感じられる恐怖と不安を映像により見事に表現しつつ、ガイドさんの陽気な案内の声でわかるように観光地として一種のアクティビティになってしまった皮肉な現実と、もはや個人がわからない人骨を装飾にしたシュヴァルツェンベルク家の異常な美の表現を繊細に組み合わせたように思います。

 

骨は不気味なもの、という固定概念にとらわれず、納骨から感じられるもの、考えさせられるものにフォーカスを当てれば、ただただおっかないものとは思わないはず。主観は人それぞれですが、確かに、生きた証で装飾された納骨堂は美しい聖堂であるかもしれないですね。

 

納骨堂でヒヤッとした話。

いくら観光地とはいえ、納骨堂は墓地と変わらないと認識しています。つまり人々の魂が眠る聖なる場所であると思っていました。

納骨堂の中に入ったときに目についたのは納骨だけではなく、異常な数の監視員。彼らは訪れた人を言葉通り見張っていました汗。「フラッシュ撮影はもちろんNG。納骨に触るだなんてもってのほか。そして絶対にしゃべってはいけない!」と入場するときにも言われましたが、結構頻繁にいろんな来訪者が注意されていました、、、笑

(あんまりひどいと追い出されますので注意)

そしてそんな監視員たちが見守る中、いえ、見張る中、きれいにドレスアップした女性がセルフィータイム、、、笑 昨今問題になりつつあるインスタ映え狙いのインスタグラマーさんのようで、納骨とすれすれ!真横にいた私ヒヤヒヤ!!!!案の定監視員に注意され少しもめているようでした、、、"(-""-)"

 

セルフィがダメ、というルールがあるわけではないですし、セルフィすること自体は運営上の問題はないのかもしれませんが、さすがに私はセルフィはできなかったですね、、、笑 来訪者である以上、敬意を持って観光しましょうね笑

 

 

アクセスと入場料

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プラハの中央駅から行くのが一番シンプルで簡単です。チケットは私はプラハ本駅で購入しました。ちなみにこれは2人分の往復チケット。料金は2人で385チェココルナでした。指定席にすると少し高くなるので自由席で乗車。大体40分から50分でクトナーホラ本駅到着です。

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本駅を出たら歩いてセドレツ地区まで歩きます。バスも出ていたようですが歩くのが一番わかりやすくて安心でした。基本的にみんな行き先は一緒だったようなので前のグループに着いていったんですけどね笑

 

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料金表↑(2019年8月時点)

セドレツ納骨堂の近くには観光センターがあります。そこでチケットを買うことが出来ます。留学生や地元住民、子どもやシニアの方でない限りは1番左の列の料金にしたがうことになります。

  • セドレツ納骨堂のみ 90コルナ
  • 聖母マリア大聖堂のみ 50コルナ(のちのちレポート書きます)
  • 聖バルボラ教会のみ 聖バルボラ教会のみのチケット販売なし
  • セドレツ納骨堂+聖母マリア大聖堂 120コルナ
  • セドレツ納骨堂+聖母マリア大聖堂+聖バルボラ教会 220コルナ

となっています。

 

 

終わりに

ちょっと不気味だけど、神秘的で惹かれてしまうセドレツ納骨堂、いかがでしたでしょうか。チェコ人であるシュヴァンクマイエルですら囚われてしまうほどの魅力を放つセドレツ納骨堂、是非訪れて頂きたいです。とはいえ現在のこの状況下、旅は厳禁。事態が収束し、自由に出かけらるようになったら、また行きたいです。

今回は割と真面目にお話しできたんではないでしょうか!!!笑

次もクトナーホラの話を投稿します。次回は聖母マリア教会とクトナーホラ市街地です。